DRIPって何?配当金再投資。米国株で複利を狙った長期投資のメリットとデメリット

DRIP(ドリップ)(配当金再投資)ってなに? メリットは? 日本株で出来るの? 米国株のみ? 投資信託は? ETFはどうなの? DRIPを提供している日本の証券会社は?米国株でDRIPに対応している企業は?配当金再投資の注意点は? など。 長期投資をお考えで、DRIP(配当金再投資)に興味がある方は必見です。

本記事ではそんな疑問にお答えします。

この記事を書いている人はDRIP(配当金再投資)しているお父さん。ある銘柄を毎月一定額継続購入(ドルコスト平均法)。配当金はDRIPで再投資しています。結論からいうと日本でもサクソバンク証券がDRIP(配当金再投資)を提供。しかし、いくつか制限があるので、まとめています。DRIP(配当金再投資)のメリットとデメリットもご紹介。

DRIP(配当金再投資)とは?

DRIP(配当金再投資)は税引き後の配当金自動的購入手数料無料再投資できるシステム。

Dividend ReInvestment Plan

英語の頭文字をとってドリップと呼ばれています。Dividend(ディビデンドと発音)は配当金。Reinvestmentは再投資。Planはプラン。配当金再投資プランが正式名称。

DRIP(配当金再投資)のメリット

大きなメリットは複利で資産が増える可能性がある。複利の効果を最大化するため、下記のポイントがある。

取引手数料が無料

DRIP(配当金再投資)は購入手数料が無料。このメリットは大きい。

自動的に再投資

DRIP(配当金再投資)は自動的に配当金を株の買い増しで再投資。

配当金をすべて株購入に使える

単元株数(たんげんかぶすう)を気にしないで良い。端数なく、株を購入できる。

複利効果を狙える

配当金を受け取って、その金額で株を買い増す。そうすることによって、保有株を増やし、配当金額も保有株数に対して増える。長期投資をする優良銘柄にメリットあり。

株価が下がっている時はチャンス!?

株価が下がったタイミングに配当金を受取ると、購入株数が増える。長期投資を視野に入れていると株価下落がチャンスになります。

ストレス軽減(時間が増える)

自動的に再投資するので、頻繁に株価チェックしたり、購入するタイミングを考えないで良い。

DRIP(配当金再投資)のデメリット

メリットだけを見るととても魅力的ですが、DRIP(配当金再投資)のデメリットもよく理解しましょう。

現金で配当金を受取ることができない

現金があれば、別の銘柄にお金を使うことができる。

ポートフォリオが偏る?

DRIP(配当金再投資)に設定している銘柄がある特定の業界だけだと分散投資のリスクあり。

一般口座しかない

自身で確定申告する必要あり。特定口座を提供している証券会社はまだないようです。

米国の制度

DRIP(配当金再投資)は米国の制度なので、日本株では提供されていない。海外株口座のみ。

DRIP(配当金再投資)を導入する企業のメリット

DRIP(配当金再投資)を提供している企業にもメリットがあります。

安定した資本を確保

配当金が発生するごとに自社株が購入されるので、安定した資本を獲得できるメリットがある。

株価が下落した時に売られにくい

DRIP(配当金再投資)をしている投資家は長期的な視野で投資しているので、すぐに売らない。

DRIP(配当金再投資)には割引価格で株を購入できる!

限られて企業でDRIP(配当金再投資)の投資には割引価格で株を購入できます。スゴイ制度!

DRIP(配当金再投資)を提供している企業

DRIP(配当金再投資)を提供している企業は650企業以上とも言われています。そのから一部をご紹介。その他のリストはこちらのサイトが参考になります。

企業名 企業名(英) ティッカー 業界
ジョンソン・エンド・ジョンソン Johnson & Johnson JNJ ヘルスケア
スリーエム 3M Co MMM ヘルスケア
アッヴィ AbbVie Inc. ABBV ヘルスケア
シャーウィン・ウィリアムズ Sherwin Williams SHW 原材料・素材
ケロッグ Kellogg Co K 食料品
ハネウェル Honeywell HON 一般消費財
エクソン・モービル ExxonMobil XOM エネルギー
アフラック Aflac AFL 保険
アボット・ラボラトリーズ Abbott Labs ABT ヘルスケア
エマソン・エレクトリック Emerson Electric EMR 製造業

DRIP(配当金再投資)のポイント

DRIP(配当金再投資)を始める前に知っておきたいポイントが3つ。元本・利回り・投資期間

元本

最初に投資する金額が高ければ高いほど、配当金額が増えます。スタート地点が配当金に大きく影響。

1株あたりの株価 X 株数 = 元本

利回り

利回りが高いと配当金額が増える。

1株あたりの配当金(利回り) X 株数

投資期間

長期投資できると配当金の受取る回数が増える。若い世代がスタートすると大きな恩恵を受けることができる。

1株あたりの配当金 X 株数 X 投資期間

株数(配当金で買い増す) X 利回り(将来配当金が高い) X 投資期間(配当金をもらえる回数が増える & 投資期間が長く将来の配当金が高くなる)

DRIP(配当金再投資)に適した銘柄

長期投資を視野に入れた銘柄。元本と投資期間は自分でコントロールできる部分。利回りが長期的に増えるであろう銘柄を狙いましょう。売却益を期待するグロース株より、ディフェンシブ株。景気の変動の影響を受けにくく、業績が安定している銘柄。生活必需品や医薬品、電力・ガスや鉄道、通信といった業種が狙い目。

DRIP(配当金再投資)のシュミレーション

生活必需品、医薬品、電力・ガス、鉄道、通信といった業種の銘柄を選んだら、過去の成績を確認しよう。それに便利なサイトはDRIP Returns Calculator英語サイトですが、使い方はカンタン!

DRIP Returns Calculatorの使い方

STEP 1

Symbol欄に確認したい銘柄のティッカーを入力。ここではJNJ(ジョンソン・エンド・ジョンソン)を選択。JNJは製薬、医療機器その他のヘルスケア関連製品を取り扱う多国籍企業でDRIPに適した銘柄として良く聞く企業

 

STEP 2

開始と終了期間を設定。ここでは過去10年間の成績を確認。

 

STEP 3

特定銘柄の成績とS&P 500、Nasdaq 100、Dow 30と個別銘柄(Other欄に入力)を比較することができる

 

STEP 4

あらかじめ設定されている金額、1万ドルでシュミレーションできる。

 

JNJの過去10年間の成績は?

1万ドルでシュミレーションした結果はこちら。DRIPの方が$3,465.23多く成長。複利の効果が良くわかる事例。

日本株でDRIP(配当金再投資)できるの?

DDRIP(配当金再投資)は自動的に配当金を再投資することですが、残念ながら日本株でDRIPを提供している会社はないようです。しかし、自分が投資している特定企業の株から得られる配当金を再投資することは可能。利回りの良い優良株を選びましょう。

注意点

  • 取引手数料が高いと複利の効果が低い
  • 配当金額で単元株数(たんげんかぶすう)を購入できないとダメ。

参考:2018年10月から、株式の売買単位が100株に統一。

DRIP(配当金再投資)のサービスを提供している証券会社 (サクソバンク証券)

サクソバンク証券サクソバンクグループの一員として2008年から日本でも営業を開始。デンマーク・コペンハーゲンに本拠を置く投資銀行。米国株式銘柄だけも6,000銘柄以上。銘柄の検索はこちらから。

サクソバンク証券でできること

  • DRIP(配当金再投資)は手数料なしで取引可能。
  • DRIP(配当金再投資)の受取設定は取引ツール内の「コーポレートアクション」にて設定が可能。
  • 受取設定を途中で変更することが可能。DRIP(配当金再投資)から現金へ。現金からDRIP(配当金再投資)。

サクソバンク証券でできないこと

  • 特定口座の開設はできない。しかし、準備が整ったらホームページでアナウンスするようです。
  • DRIP(配当金再投資)対象、非対象を確認するページがない。
  • DRIP(配当金再投資)は端数対応していない端数分は現金配当。例:1株10ドルの銘柄に、13ドルの配当が生じた場合、3ドル分は現金配当となる。
  • スマートフォン、タブレットPCからはDRIP(配当金再投資)の受取設定ができない

DRIP(配当金再投資)は端数対応していないのはビミョー!

これは残念な情報!DRIPの恩恵を最大化できない。。。これを回避するにはなるべく多くの資金でスタートすること(当金額も大きくなる)。それと1株あたりの株価が低い企業だと配当金で株を買い増すことができる。

ETF (上場投資信託)でDRIP(配当金再投資)できるの?

サクソバンク証券は対応しています。しかし、すべてのETFに対応していないので、確認が必要。取引ツール内の「コミュニケーション・ボランタリーイベント」にて確認できる。

DRIP(配当金再投資)の税金は?

配当金が付与される際、源泉徴収は米国分のみが差し引かれる。米国の源泉徴収課税は30%ですが、W-8BENを提出することで10%に軽減されます。

W-8BENって何?

正式名:Certificate of Foreign Status of Beneficial Owner for United States Tax Withholding

直訳:アメリカの源泉徴収における受益者の海外在住の証明書
この書類があると、アメリカの企業から得た、配当金を受取る人間がアメリカ居住者ではなく、日本に住んでいることを証明する書類。

配当金の税金

配当金には税金が発生します。米国の源泉徴収課税は30%。W-8BENを提出することで10%に軽減

一般口座なので自分で確定申告が必要

日本でDRIPを提供している証券会社は一般口座のみ。特別口座はありません。

NISA(少額投資非課税制度)も検討しよう

NISAは一定の条件を満たすことで配当金にかかる税金が非課税になる。購入した株式投資信託等の配当所得・譲渡所得が非課税(年間投資上限120万円)になる制度。

会社で提供している場合もある(サラリーマン向け)

外資系の上場企業だと自社株購入を給与から天引きして購入できるプランがある(持株会制度)。それとは別に自腹で購入した金額の○パーセントを会社がマッチング(購入補助)してくれたりもします。

もちろんDRIPも提供。企業が福利厚生の一環として、自社株を積立感覚で投資、配当金も再投資にあてることができる。配当金をすべて投資できる(端数がでない)ので、効率的に配当金を運用できます。上場企業で働いている方は確認しよう!

配当金再投資戦略のまとめ

この記事でご紹介した配当金再投資戦略はあくまでも一つの投資方法。自分の投資スタイルに合っているのか?個人的にはこの戦略のみで行うにはリスクあり。リスク分散投資を検討しよう。