など、本記事を読むとアイスホッケーの基本ルールが分かります。
この記事を書いている人は高校生からカナダへアイスホッケー留学した人。高校時代の同級生は元NHLでプレイ、友達がNHLで仕事してたりとアイスホッケーが大好きなバンクーバー在住のオッサン。
人数
選手・プレーヤー
フォワード3名(レフトウイング、センター、ライトウイング)
ディフェンス2名(レフトとライト)
ゴールキーパー1名
ベンチ入りできる選手は20名がNHLルール。
IIHFルールは22名。
ゴールキーパー(ゴールテンダー 別名:ゴーリー)
ゴールキーパーはフォワードやディフェンスと比べると防具も求められるスキルが違う。ヘルメット、ブロッカー、パッドなど普通のプレイヤーよりお金がかかる(全て揃えると40〜50万円)。ちなみにスケートはくるぶしの部分が少し低い。
監督・コーチ
監督、コーチがどこのチームにもいます。
コーチはチームの経済事情によって人数が違い、細分化されている。
バンクーバー・カナックスの場合
マネージメント経営に携わっている人数は8名
コーチは13名
用具関係の担当者は8名
コンディショニングのトレーナーは5名
ドクターは6名(専属歯医者もいます)
トレーナー・用具担当
どこのチームでも選手のコンディショニングを管理するトレーナーや用具担当者がいます。
トレーナー
栄養管理からウエイトトレーニングの指導まで幅広い。
チームの経済事情によって人数や管理する項目も様々。
用具担当
スケートの研磨、スティックの管理、ヘルメットの調整、ユニフォームの洗濯や管理など選手が気持ちよくプレイできるようにする担当者。
時間
プレイする時間は合計60分。試合は3つのピリオドに分けられている。第1ピリオドから第3ピリオドまで各20分間。
第1ピリオド | インターバル | 第2ピリオド | インターバル | 第3ピリオド |
20分 | 15分 | 20分 | 15分 | 20分 |
得点・ゴール
勝ち負けは相手のゴールに多くパックを入れたチームが勝ち。
ゴールラインをパックが越したらゴール。
1得点。
得点が入ると赤いゴールライトが点滅。
1得点 = 1ポイント
パック
ゴムに硫黄を混ぜて硬化させた直径3センチ x 高さ1センチの円盤。世界の製造メーカーはカナダ、アメリカ、チェコ共和国、中国の4カ国。試合で使う前にしっかり冷やしておかないと氷の上で滑りが悪くなり、弾んでしまう。スラップショットで打ったパックは時速180キロ*に達する。
*KHLというヨーロッパとアジアの国が参加したリーグ時速180kmを記録。
スティック
スティックの素材は様々。価格帯も数千円から数万円まで。
木製
価格は安いが、力のある選手が使うと折れやすい。
コンポジット(複合)
複合素材で強度を高めたスティック。シャフトにフレックス値が書かれているモノが多い。
ファイバーグラス
アルミ
カーボンファイバー
ケブラー
年齢(目安) | 身長 | 体重 | フレックス値 | スティックの長さ |
3〜5歳 | 90〜95センチ | 14〜29キロ | 20〜35 Flex | 96〜112センチ |
6〜8歳 | 90〜145センチ | 23〜36キロ | 30〜45 Flex | 114〜125センチ |
7〜13歳 | 135〜155センチ | 32〜50キロ | 40〜55 Flex | 127〜137センチ |
11〜14歳 | 125〜165センチ | 43〜57キロ | 50〜60 Flex | 140〜147センチ |
12〜14歳 | 152〜177センチ | 45〜63キロ | 50〜70 Flex | 140〜147センチ |
14歳以上 | 167〜178センチ | 57〜80キロ | 60〜85 Flex | 145〜155センチ |
14歳以上 | 174〜186センチ | 68〜90キロ | 70〜110 Flex | 147〜157センチ |
14歳以上 | 178〜195センチ | 82〜106キロ | 90〜110 Flex | 152〜160センチ |
14歳以上 | 195センチ以上 | 95キロ以上 | 110 Flex以上 | 152〜160センチ |
など、色々な素材を使い選手のニーズにあった強度を提供。
ゴールネット
写真にあるような形のポストとネット。前のポストは赤。後ろのポストは白がNHLのスタンダード。
ネットはケガ防止のためにぶつかっても動く設計。前面の赤いゴールポールの下にこれを差し込み、尖った部分を氷の上に置くイメージ。
アシスト
得点に絡んだ選手はゴールを「アシスト」したということでポイントが与えられる。
1アシスト = 1ポイント
ゴールした選手にパスを出した選手。
リンクについて
大きさ
IIHF(世界アイスホッケー連盟)とNHLではリンクの大きさが違う。
IIHF | NHL | |
リンクの大きさ | 約61メートル x 約30メール。約4メートル幅が大きい。 | 約61メートル x 約26メール。 |
ライン
アイスホッケーのリンクには赤と青のラインがあります。
基本ルールとして知っておきたい
オフサイドはブルーラインにかかっている。
アイシングはゴールラインなど、ラインの名称と基本ルールは基礎知識。
リンクの名称
基本ルールを理解するために知っておきたいリンクに書かれたラインと名称。
ゴールクリース
ゴールキーパーの神聖な場所。IIHFのルールだとこの中にいるキーパーにはさわれません。
フェイス・オフサークル
試合が途中でストップするとここでパックが落とされて、2人でパックを取り合う。
センターアイス フェイス・オフサークル
ここからゲームがスタート。レフリーがパックを落として誰が最初に取るのか競い合う。
センターライン
ゲームがスタートする際に使われるセンターライン。
ニュートラルゾーンフェイス・オフサークル
オフサイドでゲームが一旦止まったらここからスタート。
ブルーライン
オフサイドがかかったライン。
ゴールライン
ゴールネットにあるこの線を越せば、ゴール。1得点入る。
レフリークリース
スコアキーパー(記録係)の前にあるセミサークル。ここにレフリーがいる時に選手が入るとミスコンダクトペナルティー。
ザンボニー
休憩の15分に活躍するリンクを整氷する乗り物。ザンボニー(Zamboni)は社名でザンボニー社はアメリカのカルフォルニアに本社がある。フランク・ザンボニーさんが創業者・オーナー。価格は100万円前後から1千万円ぐらいまで。大きさと機能により違う。
フェイス・オフ
笛がなったり、試合が一時ストップして再開する時も行うもので、向かい合った選手の間にレフリーがパックを落とす。試合開始はリンク中央で。中央を含めて9カ所あるフェイスオフ・スポットで行われる。パックの取り合い。
オフサイド
味方の選手がパックを持って相手ゾーンに入る時、パックを持っていない選手はパックを持っている選手より先にブルーラインを超えてはいけないルール。アイスホッケーで基本中の基本ルール。
英語が分かる方はこちらをご覧ください。NHLのオフィシャルユーチューブチャンネル。なぜか、スヌープ・ドッグが解説!
アイシング
オフサイドの次に重要なルール。ディフェンスが自分のゾーンから相手ゾーンにパックを放り込んで簡単にプレシャーを避ける事を防ぐ。
*ハイブリッドルールなど少し複雑な部分は割愛。
スヌープ・ドッグが頑張って説明しています。
反則
反則をするとペナルティーを取られて、2分間ペナルティーボックスへ。その間、味方は1人少なく戦う。これをショートハンドと呼びます。
フッキング
スティックを使い相手を引っかける、または引っかけようとした場合。
ハイスティッキング
スティックのブレードを肩より上に上げたプレイをした場合。
ホールディング
相手を腕や体、スティックなどで抱え込んだ場合。
ホールディング・ザ・スティック
相手選手のスティックを手でつかんで妨害した場合。
クロスチェッキング
スティックを両手で持って、そのスティックで相手選手を押したりボディチェックを行った場合。
エルボーイング
ひじを使って相手にボディチェックを行った場合。
チャージング
3歩以上の助走をつけて相手にボディチェックを行った場合。
ボーディング
意図的に相手を激しくボードに叩きつけた場合。
ダイビング
相手からボディチェックを受けた際などに、意図的に転倒するなどして大げさに振る舞った場合。
インターフェアランス
パックを扱っていない選手やゴールクリーズ内にいるゴールキーパーに妨害行為を行った場合。
ラッフィング
相手選手などを殴ったり、乱闘を起こした場合。
トゥ・メニー・メンバー(オーバーメンバー)
規定より多い人数がプレイに参加した場合。選手交代中にベンチに引き上げる選手と出場する選手が交錯した場合に起きやすい。
デュレイ・オブ・ザ・ゲーム
ゲームの進行を妨げたり、意図的にパックをリンクの外に出した場合。
アンスポーツマン・ライク・コンダクト
スポーツマンらしくない行為や発言を行った場合。
出典:日本アイスホッケー連盟のウェブサイトより抜粋
ペナルティー
反則をした選手はペナルティーボックスへ。反則の度合いにもよるが、2分から退場まで色々。
ペナルティー | 退場時間 | 代替選手 |
マイナーペナルティー | 2分 | 不可 |
ダブルマイナーペナルティー | 4分 | 不可 |
メジャーペナルティー | 5分 | 不可 |
ミスコンダクトペナルティー | 10分 | 可 |
ゲームミスコンダクトペナルティー | 残り時間全て | 可 |
マッチペナルティー | 残り時間全て | 5分後可 |
出典:日本アイスホッケー連盟のウェブサイトより抜粋
防具
用具はピンキリ。高級モデルで揃えると高額に。スケートだけで10万円ぐらいします。
防具 | コメント |
ヘルメット | 少年たちはフルフェイスのヘルメットで顔も守るようにルールで決められている。大学生ぐらいになるとバイザーかヘルメットだけを着用することが可能。 |
マウスピース | 体がぶつかり合い舌を噛まないように。 |
ショルダーパッド | 肩と胸の一部を覆ったプロテクター |
エルボーパッド | スケボーで見るようなアノ肘を守る防具。スケボーと比べると少し覆う部分が大きい。 |
グローブ | スティックが握りやすいモノがベスト。 |
ホッケーパンツ | 独特のスタイル。半ズボンみたいで廻りはプラスチック素材とフォームで覆われている。 |
レガース(シンガード) | すねあて。弁慶の泣き所を守ります。 |
スケート | 消耗品。ブレーとはしっかり研がないとエッジが効かなくなる。 |
スティック | これも消耗品。最近は色々な素材があり、多種多様。 |
レフリーとラインズマン
合計4名。主審が2名(腕にオレンジのラインあり)。ラインズマンが2名。