ナッツアレルギーの症状を克服。子供の食物アレルギーを食べて治療する経口免疫療法。

食物アレルギーを治す方法は?  経口免疫療法について知りたい? 経口免疫療法を実際に試した感想は? 経口免疫療法で本当に治ったの? 経口免疫療法の効果は科学的に検証されているのか? アナフィラキシーショックにならないの? など

本記事ではそんな疑問にお答えします。

この記事を書いている人は子供がナッツアレルギーで経口免疫療法で治療中のカナダ在住のお父さん。

経口免疫療法を検討している方に説明会から治療経過をブログで紹介。

 

まだ途中経過ですが、経口免疫療法では完治しない。

効果はアレルギー症状が低減される事を理解してください。

 

ここで述べている内容はカナダの医師から聞いたこと、ネットで調べたこと。

この記事がきっかけで、経口免疫療法について調べ、知識を広げていただけると嬉しいです。

 

食物アレルギー

子供にピーナッツバターを与えて「アナフィラキシーショック」を発症。

その後、アレルギーテスト(皮膚)を受けて、ピーナッツ、ヘーゼルナッツ、ウォールナッツとピーカンナッツにアレルギーがあることが判明。

 

3歳で経口免疫療法をスタート。

 

経口免疫療法ってなに?

医師の管理・監督のもと、ナッツの粉末を少量食べて徐々に量を増やす治療法。

食べることで、本来体が持っている免疫を強める。

 

少しずつ食べ続けていると、いつのまにか症状が起こらなくなる(低減)。

 

年齢が若いうちから治療をスタートした方が成功率が高いという報告も。

5歳ぐらいまでに治療を受けると効果が高い。

 

研究結果

ピーナッツの経口免疫療法(2017年〜2018年実施)

270人中、11人がエピペンを利用。

先生から送られた研究結果のはこちら。

研究結果の参考資料(英語)

 

治療内容

2週間ごとに服用量を増やす。

その量を毎日、摂取し続ける。

 

  • 1回目の服用量を2週間継続
  • 次に服用量を増やす
  • また2週間継続
  • 服用量を増やすを繰り返す

 

約5ヶ月間の治療期間。

 

治療スケジュールのイメージ

1週目 2週目 3週目 4週目
1月 服用量 (1) 医師の管理化で服用、その後、毎日家で摂取。 家で服用量(1)を毎日摂取。 服用量 (2) 医師の管理化で服用、その後、毎日家で摂取。 家で服用量(2)を毎日摂取。
2月 服用量 (3) 医師の管理化で服用、その後、毎日家で摂取。 家で服用量(3)を毎日摂取。 服用量 (4) 医師の管理化で服用、その後、毎日家で摂取。 家で服用量(4)を毎日摂取。
3月 服用量 (5) 医師の管理化で服用、その後、毎日家で摂取。 家で服用量(5)を毎日摂取。 服用量 (6) 医師の管理化で服用、その後、毎日家で摂取。 家で服用量(6)を毎日摂取。
4月 服用量 (7) 医師の管理化で服用、その後、毎日家で摂取。 家で服用量(7)を毎日摂取。 服用量 (8) 医師の管理化で服用、その後、毎日家で摂取。 家で服用量(8)を毎日摂取。
5月 服用量 (9) 医師の管理化で服用、その後、毎日家で摂取。 家で服用量(9)を毎日摂取。 服用量 (10)医師の管理化で服用、その後、毎日家で摂取。 家で服用量(10)を毎日摂取。

 

体調不良の時、治療は継続できているのか

ちょっとした風邪なら継続しても大丈夫。

熱が38度5分以上や喘息を発症した場合は一旦治療を中止。

1〜2日で体調が改善したら自分の判断で再スタートOK。

 

もし、3〜5日体調が改善しなく、治療できない場合は、先生に連絡。

 

5日以上継続できない場合は、先生に相談。服用量を減らして再開。

 

 

服用薬

粉末状のナッツはカプセルに入っている。

 

Bambaってなに?

Bamba(バンバ)はイスラエルのピーナッツ味のスナック。

 

 

摂取量を増やしていく過程で粉末のカプセルからスナックにかえる。

 

 

ピーナッツ

服用量 粉末(mg) Bamba
1 14.4
2 28
3 60
4 120
5 240
6 (300) 1 スティック
7 (374) 1.5 スティック
8 (468) 2 スティック
9 (588) 3 スティック
10 (720) 4 スティック

 

ヘーゼルナッツ

服用回数 粉末(mg) 砕いたナッツ
1 14
2 28
3 56
4 112
5 224
6 448
7 672
8 (900) 0.9g
9 (1300) 1.3g
10 (1700) 1.7g

 

ウォールナッツ

服用回数 粉末(mg) 砕いたナッツ
1 15
2 30
3 60
4 120
5 240
6 480
7 720
8 (900) 0.9g
9 (1300) 1.3g
10 (1700) 1.7g

 

ツリー系ナッツ

  • アーモンド (Almonds)
  • ブラジルナッツ (Brazil nuts)
  • カシューナッツ (Cashews)
  • マカデミアナッツ (Macadamia nuts)
  • 松の実・パインナッツ (Pine nuts)
  • 栗 (Chestnuts)
  • ヘーゼルナッツ (Hazelnuts)
  • ピーカンナッツ (Pecans)
  • ピスタチオナッツ (Pistachios)
  • クルミ (Walnuts)

 

など

 

費用は?

費用はカナダで治療なので参考にならないかもしれません。

1つのアレルギー食物に対して約150ドル(約1万3千円)。

 

世界の経口免疫療法

アメリカ

国からのガイドラインがないが、研究・試験が盛んに行われている。

 

カナダ

アメリカに比べると遅れている。まだガイドラインはない。

 

英国

すでにガイドラインがあり、治療法が確立されている。

 

日本

食物アレルギー診療ガイドライン2016では経口免疫療法(oral immunotherapy)を食物アレルギーの一般診療として推奨しない。

理由は一部で治療効果があるが、エビデンスレベルが低い。アナフィラキシーを引き起こす可能性がある。治療法実施の安全対策管理が徹底されていないこと。

 

アレルギー総合ガイドライン 2019

 

 

経口免疫療法で完全に治るのか?

先生からの説明によると完全に治るとはまだ言えない。

しかし、高い確率でアレルギーが改善する。

 

年齢が若いほう(3〜5歳)が改善しやすい。

 

各国の取り組みで科学的に検証されている例も多いが、賛否ある治療法。

参加するにはリスクを十分理解した上で決めましょう。

 

治療を受けるメリットは誤飲した時のリスク回避。

 

誤って摂取した時のリスク回避

経口免疫療法によりアレルギーが改善する可能性が高いので、誤って摂取した時のリスクが軽減できる。

 

治療法の効果には長期の経過観察が必要

比較的新しい治療法なので、子供が大人になった時に効果が更に改善・継続できているのかが未知数。

 

説明会

先生から経口免疫療法について説明を受ける。

経口免疫療法を受けた子供の約80%がアレルギー反応なしでナッツを摂取できるようになった。

 

親の心得

軽い副作用やアナフィラキシーショックを発症した時に落ち着いてエピペンを使い対処できるのか?

子供にある程度の不快感を体験させて、克服・改善させる心の余裕が必要。

 

 

副作用

じんましん、肌が赤くなったり、肌や喉の痒み、腹痛などが軽い副作用。

鼻水、咳き込んだり、全身にじんましん、胸が痛くなったり、呼吸困難になったらエピペンが必要。

すぐに病院へ。

 

エピペンの使い方

説明会でエピペンの使い方を再度、レクチャー受ける。

子供の太ももは小さいので勢いよく刺すよりも、しっかり足を固定して押し付けるように刺すことが重要。

体の前に子供を抱っこする姿勢が子供の太ももが自分の腰にくるのでその姿勢でエピペンを刺すとやりやすい。

 

血液検査

治療前に血液検査を済ませて、先生に提出。

 

まとめ

経口免疫療法で完治しない。

 

完全に治せない・危険性がある

ナッツアレルギーでアナフィラキシーショックを発症した子供はこの治療により症状が改善すれば、誤飲した時のリスクが軽減されるので、安心。子供が成長するに応じてアレルギー症状が改善されるのかはまだ分からない。治療中にアナフィラキシーショックを発症する可能性がある。

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